むましか日記

消しハン制作記録

数珠上人

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付喪神絵巻に登場する数珠の一連上人です。

もとはただの器や道具であったものたちが、ないがしろにされて妖怪になり悪事をする。しかし、人間たちに退治されてしまう。心を入れ替えた妖怪たちは、この数珠上人のもとで出家する・・・というようなストーリーらしいです。

 

ちなみに、今回彫ったこの数珠上人は冒頭に登場し、まだ妖怪たちが人間に退治される前の姿です。

文机とその上の白紙の巻物が何を意味するのか・・・。そして消失し、数珠になった体。。なぜ顔だけが人間なのか。

さらに後半登場する、心を入れ替えた妖怪たちが寺の門をたたくと待っている数珠上人もまた、体はあって袈裟を着ているのに輪郭が数珠という不思議な姿なのですが(まだ彫っていません)、なぜ彼は変身したのか?数珠が変身した妖怪でありながら、他の妖怪を出家させ、さらに成仏させて彼自身はどうなったのか・・・?謎だらけであります。

 

うらめしや

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ご無沙汰してしまいました!
妖怪ではないのですが、幽霊です。
定番の、柳の下に所在無く立ちすくむ美人(風)の彼女です。
さて、なんでまた死んだ後もこんなところに留まるのか、、自分でも忘れてしまうからでしょうか?
その足元には、あるはずの足は無く、よく見ると うらめしや と書いてあります。
なぜ自分が自分であるのかを忘れても、この恨みだけは忘れまじ というような激しい動機が伺えます。
 
もとの絵は、確か、円山応挙の絵で
辻惟雄の「奇想の江戸挿絵」に紹介されていました。

燈台鬼

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百器夜行絵巻から、「燈台鬼」でした。
絵巻の中にはお釜のような鐵を被った狗の横で膝をついて
火をくべるかのようにお尻をこちらに向けて登場します。
なんとなく、その姿勢が単体でいると寂しそうだったので
正面を向いて座ったところを想像して彫りました。可愛い顔です。
 

百鬼夜行ハンカチ

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ハンカチと言うと、キレイなハンカチかと思いますがこれはただのハギレに自作の妖怪ハンコを連打したものです。このあと端を裁縫するかは、インクの落ち具合の実験結果によります。

それでもなかなか自分で彫った妖怪たちが並んでいるのは可愛いもの!

並ぶとそれぞれの個性も見えてきます。まず、大きな天狗が人の足を食べようかと覗きこんでいるところ、これはもう一人いれば十分なのであとはお引き取り下さいという感じです。

それに比べて提灯の片足お化けちゃんは何人いてもかわいらしくぴょこぴょこ。

あずき洗いはなんか真面目にしているところに声を掛けて悪かったな、と、いう気分になります。そんな真面目な人は何人も居なくていいかも・・・。

やはり無重力気味のモチーフたちが楽しげで可愛らしいですね。せっかく絵で描くわけではなく、ハンコなので、活用方法考えたいと思います。

 

ちなみに、この「そらまめ」というインクを購入してこんな色とりどりで押しております。布にもOKとのことですがその実力たるや・・・?

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