むましか日記

消しハン制作記録

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なんだか忙しくしていて彫刻刀を握る暇がありません。

よそのネコさまとか妖怪なんか(なんか!?)彫ってるんならうちの犬を彫れと身内から言われていましたのでいよいよ彫りました。

オーストラリアン・ラブラドゥードルという長~い名前の犬種の、2歳のぴょんぴょんしている犬なのですが、いつも写真に撮っても毛にまみれて目も映らないし苦労して彫ったらアニメのキャラになってしまいました。

なんだかドラ◯もんと映画に出てきそうな‥。

正直、犬は物心ついた頃から家に居て、ずっと顔を見てきたせいか、人間のように表情や振る舞いも感じてしまいます。なのでいざ、絵に描いたりするとすごく普通に動物の造形をしていてびっくりしてしまいます(本犬たちも、時々鏡を見てびっくりしてるんじゃないでしょうか)。まあそれは、犬に限らず猫だってそういう「自己像人間化」層はいるでしょう。

 

ところで今更妖怪萬画という本を買いまして、「百器夜行」(身の回りの道具が妖怪化してる)というシリーズにびっくり仰天尊敬の感涙を流しまくっています。動物に人っぽさを見つけてしまうというのは万国共通かなと思いますが、道具まで生き生きしているのには本当に驚きます。

 

提灯お化け

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今回は、有名な提灯お化け(北斎の百物語の原画から)でした。

お化けの表現というよりも、提灯の表現にとても長けている描写だと思いました。

中の火が原因で燃えてしまった提灯が口を開けたように煙を上げて風に揺れているところが、、どうもお岩の顔にしか見えない、というようなこわ~い体験があったのかも知れません。

 

ところで今回は消しゴムではなく、ただのゴムを彫ってみました。

ゴムのほうが硬いですが、彫刻刀で荒々しく掘る不肖むましか、原価も安くて(半額以下で手に入る…)こっちのほうが合っているかも知れません・・・。

まあちょっとメリット・デメリットあるので(消し)ゴムはんこ彫り模索します。

付喪神草子

 

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幽霊名画集という辻惟雄さんの本で、冒頭に紹介されている付喪神草子に出てくるシーンから、イラストを描いて彫りました。

人の肉を囲んで開いている宴なのですが、他の妖怪もみんな優しそうなというか、楽しい顔をしていてほのぼのした絵です。

反省点は、原画では低い器にあった足を見栄えを考えて三方の上に描いてしまったことです。よく考えたら、三方は神事に使うものなので、人の肉を食らう怪異の食器になるはずがないですね…。

まあ、、妖怪が神様の食器に憧れてたとかそういう、、のは苦しいですね。はい、間違えました。

 

ネコはん

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以前彫っていたネコさんのはんこたちですが、持ち手もつけてこのような感じで完成しました!上の写真は全員違うネコさんたちで、下2つは同じネコさんを別の表情で彫っております。

今後も妖怪と動物を中心に作っていきます。

目目蓮

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こ、これは一体なんなのか…

 

鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に出てくる、目目蓮でした。

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あまりの不出来さに今回は本家画像を掲載いたしました。タンスなんだか障子なんだか…。

目をいくつも彫らなければならなかったので、プレッシャーで投げ出しそうになりました。そして終えてみると、手直しするのもうんざりするような出来なのでした。涙

目目蓮は、いつもの風景に目がぞろっと見ている、という妖怪で、ものすごく異物に出会うというよりも、日常の延長が少し改変されただけでぞっとするような体験になる というところが気に入っています。

石燕の描く、朽ち果てた建具の表現もとても美しくてお気に入りなのですが、再現に至らず!無念。次回別の妖怪でリベンジ頑張ります

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